災害支援ナースとは?やりがいと悩み

災害が発生した場合、救助を待つ人や傷病者、精神的なショックを受けた人などの被災者が大勢発生します。被災者の体だけではなく、メンタルサポートまで行うのが、災害支援ナースです。多くの被災者に求められ、命を救う仕事は大きなやりがいを感じる仕事だと言えます。しかし、災害支援ナースならではの悩みもあります。災害支援ナースになるには、5年以上の看護経験と、合計12時間の講習を受けて登録さえすればなれます。その為、技術や知識面で個人差があり、知識・技術・判断力に至るまで申し分がない看護師が集まればいいですが、そうとも限らないのが現状です。個人差や看護観の違いなどで、支援がスムーズに進まず悩む人もいます。また、何もかもが不足した現場では柔軟な対応が求められ、いつもと全く違う環境下にストレスが溜まりやすくなります。

さらに、支援を必要とする被災者が医療を供給する側を大幅に上回ってしまうため、多忙を極め睡眠時間も上手く取れないこともあります。そのことで体調を崩したり、精神的に疲労することがあります。様々な悩みや苦労を抱える災害支援ナースですが、命を救った時には大きな喜びと、やりがいを感じることができます。報酬も出ず、人の生死を目の当たりにするので、生半可な気持ちやボランティア精神だけでは勤まらない過酷な仕事です。しかし災害支援ナースとしての経験や、そこで学んだ災害医療の知識やスキルは、必ず生涯の役に立つことでしょう。