日本の災害医療について〚仕事内容と注意点〛

災害医療とは、災害時や大規模な事故で負傷者・疾病者が大量に発生し医療機関を上回る被災者がでている状態での医療です。ここでは、一般的な医療ルールと異なる対応が求められます。日本は国内のどこでも災害医療体制が組まれています。医療従事者でも特別に訓練された人たちがDMAT(Disaster Medical Assistance Team)と呼ばれる災害医療チームを構成し、被災地へ48時間以内に向かうよう緊急配置されます。この構成メンバーは医師・看護師2名・材料調達の4人一組で基本的には志願者が行きます。もちろん現地にも医師や看護師はいますが、被災地の医療機関はすでに飽和状態です。

被災地の医療機関は、3TSを意識し自分たちが抱えているもともとの患者を含め緊急対応が必要です。3TSとは、Triage(選別)Transportation(搬送)Treatment(治療)の3つです。特に仕事内容の治療の部分は通常のものと全く異なります。一刻も早く搬送ができるように防災センターや自治体と連絡を取ります。さらに、治療が一刻も必要な被災者を選別し、応急治療していきます。気道の確保、基礎疾患の悪化をふせぐ(インシュリンなど)手当できれば死をまぬがれるものから対応していきます。
災害医療は被災地の状況や場所によって医療ニーズが異なります。被災地で最も重症な患者の搬送手配が先か、治療が先か、必要な物資の確保など一つ間違えれば死に至る事もあります。そのために連携を取る事が最も重要だといわれています。